硝子の檻

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 僕には母がいます。 父と離婚してから母は働きながら家事も行い、僕を育ててくれました。 母にこの事件のことを相談しましたが、やはり信じてくれませんでした。 僕は毎日、気が狂いそうなほど悩みました。 やつれて死にそうになった僕を見て母は、「お前が死ぬなら私も死ぬ!!」と泣きながら僕に言いました。 その時から悩んでもしょうがない、強く生きようと心に誓いました。 泣かずに頑張って生きようとする僕を見て、奴らはよけいに朝から晩まで「殺してやる、殺してやる」と頭の中に音声を送り続けました。 人が少しでも生きる気力があると、奴らには許せない事なのです。 24時間に渡って心も体もがんじがらめに縛りつけて殺すことが奴らの生きがいなのです。 24時間に渡って人の心を占領し、殺す以外に頭には何もありません。 理由は、暇だからです。 奴らに心なんてものは存在しません。 笑うことも泣くことも無いのです。 やつらの頭にあるのは最初からの蛇。 聖書に出てくる悪魔、野獣のしるし。 イブに禁断の果実をそそのかして食べさせた悪魔。 「この実を食べると神様のように賢くなり善悪を知る。」 この活動は、人の人生を覗いて善悪を裁き殺すのが目的です。 終わりの日にキリストが再臨して、右に左に分けるであろうと聖書に書いてある事を、自分たちがキリストや神のような気になって善悪を裁き殺そうとするのです。 それは、まさしく悪魔の罠。 「神のように賢くなり善悪を知る」である。 この文を書いている今も、既に人間とはおもえない4人の女どもが「パクパク食わせろー、馬鹿じゃないわよ、パクパク食えないように殺してやる。 なんて神様のように良いことしているかしら、ご飯食べてるやつは悪い奴だ、皆殺しにしてやる、ギェギェギェ。」と頭の中に送り続けている。
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