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「お前のせいだ! 全部、全部! 全部!」
放課後、既に生徒たちは帰宅しているであろう教室内で、一人の男子生徒の声が響く。
「何であいつがあんな目に遭わなきゃならない! あいつが何をしたってんだ!」
「…………すまない。謝って済む問題ではないのは分かっている。だが……せめて、せめて謝らせてくれ」
「さっきからそればっかりだ! もういい! 出てってくれ!」
「…………あぁ、分かった。こんな出来損ないの教師で本当にすまなかった」
生徒に一礼すると、自らを教師と言った男は踵を返し、教室の外へと歩み出した。
教師の男が出て行くのを確認すると男子生徒は近くにあった机を力の限り叩き続けた。
「畜生……。ちくしょうちくしょう! ちくしょおぉぉぉー!!」
男子生徒以外誰もいない教室で大粒の涙が、叩かれた机の上にぽたぽたと落ちていた。
その日振った雨音はとてもやかましいなと男の教師は廊下の窓の外を見ながらそう思った。
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