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とはいえ、
(完全にヒントなさすぎ・・・)
昨日のナントカ空間とかいうフシギ空間への入りかたすらわからないし、そもそろ女王のために4人を倒すってナニ?
まじイミフメー!
教室で、ぼくは一人頭を抱えた。
もーやだ。
伊織は伊織のガッコで授業受けてるし。
メールブッチされてるし。
数学まぢ意味わかんねーし!
ぼくは、てきとうに授業をサボって保健室へむかうことにした。
保健室のベッドは快適だ。
真っ白なシーツに泳いでいると、伊織のことさえ忘れてしまいそう。
カーテンも閉めきって、ぼくはまるでお姫様みたいな気分。
ぼくはスカートが好きだ。
かわいいから。
伊織が毎日女子用ブレザーを着るという事実が羨ましくて嫉妬しちゃう。
でもそれって向こうから見ても同じなんだろうな。
ぼくたちが精神空間で着せられた衣装は、お互いに相手の制服だった。
ボクは伊織のブレザー。
伊織はぼくの学ラン・・・の中身だけ。
誰にも言ったことがないのに、あの空間ではぼくたちの希望が形になっていた。
もしかして、心覗かれたりしちゃった系なのかな?
なんて。
昨日体験したことがファンタジーすぎたからだと思う。
ぼくはためしに念じてみることにした。
(精神空間へ行きたい!)
ぐらり、
ベッド周りのカーテンが渦巻きのように揺れる。
ぼくは思い付いたことが間違っていなかったことを知った。
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