人魚姫 1

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その後のワタルの腐りようったら凄かった。 あんまりひどいから、またベランダから飛び出すんじゃないかと思ってマジ心配した。 それは平気だったけど。 ワタルはすぐわがままな命令をする。 痛い目に合わされたこともかなりある。 でも何より怖いのは、ワタルが自分を傷付けてしまうこと。 27歳にもなったくせに、ワタルは子供よりも弱いんだ。 そんなワタルを強くしてあげたい。 それが最近までのミヅの夢だった。 もう疲れたけど。 ワタルは自分の部屋にこもってしまった。 こうなると長いから外から軽く声をかけて家を出た。 あの部屋には危ないモノは一切ないから、とりあえず夜番が終わるまでは大丈夫かな。 刃物や紐の類いは全部ミヅが管理することにしている。 窓の鍵は開かないようにしているし、最悪飛び降りたところでうちの部屋は2階だ。 ワタルは部屋から出ないはず。 そう踏んでいたのに。 甘かった。 この時、ミヅはワタルが留守中に外出するなんて思ってなかったし、ワタルが得たという情報について考えることもなく、汚い親父どもに足を開いてた。 仕事が終わってクタクタのミヅを出迎えたのは・・・。
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