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その後のワタルの腐りようったら凄かった。
あんまりひどいから、またベランダから飛び出すんじゃないかと思ってマジ心配した。
それは平気だったけど。
ワタルはすぐわがままな命令をする。
痛い目に合わされたこともかなりある。
でも何より怖いのは、ワタルが自分を傷付けてしまうこと。
27歳にもなったくせに、ワタルは子供よりも弱いんだ。
そんなワタルを強くしてあげたい。
それが最近までのミヅの夢だった。
もう疲れたけど。
ワタルは自分の部屋にこもってしまった。
こうなると長いから外から軽く声をかけて家を出た。
あの部屋には危ないモノは一切ないから、とりあえず夜番が終わるまでは大丈夫かな。
刃物や紐の類いは全部ミヅが管理することにしている。
窓の鍵は開かないようにしているし、最悪飛び降りたところでうちの部屋は2階だ。
ワタルは部屋から出ないはず。
そう踏んでいたのに。
甘かった。
この時、ミヅはワタルが留守中に外出するなんて思ってなかったし、ワタルが得たという情報について考えることもなく、汚い親父どもに足を開いてた。
仕事が終わってクタクタのミヅを出迎えたのは・・・。
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