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「・・・急に仲良くなるのはナゾいから外では今まで通りってことか。」
「そうだ。」
よくわかったな、と自分は頭に手を伸ばした。
弟はくすぐったそうにそれを許容した。
心なしか弟の顔が少し赤い。
自分たちにとって、双子の兄弟であるお互いが特別だった。
恋愛感情なんかでは断じてない。
もっと崇高で貴い何かが二人の間にはあるはずだ。
自分はそう信じてきた。
その繋がりを再び取り戻す。
「くれよ。」
弟が言い終わる前にくわえさせ、火をつけてやる。
育は満足そうに紫煙をくゆらせ目を閉じた。
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