2 ~魔法使い見習い蛍~

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そんなわけで今僕たちは動物園にきている かつふれあいコーナーにきている きっと普通の青少年なら 「ちょっと行きたいと思ったことはある、けど自ら率先してまで行きたいとは思わない」 「あんなファミリー向けなとこ行けないって」 「むしろ浮くし、むしろ恥ずかしい」 「そもそも男同士で動物園に行かない」 と思うだろう 僕もその1人だ 俗に言う普通の一般の青年だ 今年で20になる僕にはあまりにも、それらを乗り越えるほどおちゃらけになるにはハードルが高かった なのに… 「わぁー、可愛いね!見なよ蛍!なんか珍しい犬なんだってさ!」 「あ!あ!なにあれなにあれ!羽がすっごい綺麗だ!」 奴の年齢は知らないけれど、きっと精神的には幼いのだろう こうもはしゃぎまわる奴の横で僕は1人、同行者として恥ずかしくなっていた そして当初の目的、 【可愛い動物さんたちとたっくさんふれあって、変身できる動物さんたちをたっくさん増やしちゃおう☆】作戦(マビ考案)を実行する 「うわっ」 「怖がらない怖がらない!」 「動くなよ~、動くなよ~」 「はいはい、大丈夫だから」 「…」 「よしよーし♪」 「こんなもんかな?」 数え切れないほどの動物たちとふれあって一段落した僕たちは ふれあいコーナーを脱しゅ…、離れて適当なベンチに腰掛けた 「疲れた…」 「いっぱい触ったもんねー。これでたくさんストックができたじゃない」 まだ楽しそうなマビを横目に何度目かのため息をつく 「マビが羨ましくなってきた…」 「え?なんでさ」 意外だと言う顔をするマビに素直に答える 「なんでも楽しくしていられるからだよ。吸収するものを素直に吸収するし、好奇心旺盛で、わがままだけどそれもある意味楽しくしていられるこつだし長所じゃないか」 「…」 さらに意外だという顔を深めてマビは吹き出した 「なんだよ、笑うなよ」 「あっははははは!いや、そんなの褒められたことなかったからさ。むしろ、怒られるしそれ」 「…なんでか僕は羨ましかったんだ」 拗ねるように言うと笑いながらはいはいとマビは答える 「君も、素直になればいい。必要のない我慢は良くない。やりたいことはやればいいんだよ」
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