2 ~魔法使い見習い蛍~

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2 ~魔法使い見習い蛍~

「ふれあいコーナーへようこそ!ここではー、たくさんの動物たちと楽しく遊んだり触ったりできますよー♪」 案内の明るいお姉さんがみんなに声をかける 小さな子供やカップルなどが楽しくキャッキャしているなかで、むさ苦しい男2人で輪の中に入っている 今日はとても天気がよい 風も心地良くて気分のいい秋晴れ 紅葉を見に行けば、きっと心がスカッとするだろう 食欲の秋にちなんで美味しいお店を食べ歩きだなんて最高だ そんな楽しい休日を予想して、迎えた月6日しかないうちの1つの休み それがマビの一言で決まってしまった 「蛍は今うさぎにしか変身できないんじゃないの?後は僕くらいか」 「あー、まぁな」 面倒な僕はマビの言葉を適当に流し、テレビを見ながらするめをかじっていた 「仮にも、君は魔法使いなんだ。変身できるストックは多いに越したことはない。だから、」 「だから?なにをさせる気?ここらへんに動物なんて犬とか猫くらいしかいないし」 ムスッとした顔で 「動物園に行こう」 とマビは率直に言ってのけた 「は?動物園?」 「そう!そこで触れる動物を触りまくってストック増やして、君は変身魔法の上級魔法使いになるのさ!」
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