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『雨音』
窓の外から聴こえる雨の音。
まるで、私が昔流した涙みたい。
「しくしく。」
「ぐすんぐすん。」
って聴こえる。
今はもう私の涙は渇れたけど、雨が降る度に思い出してしまう。
それほど、あの人を愛していたんだ。
って、今頃になって気付く。
自分からあの人の事を振ったけど、あの時なんで私だけが泣いてたんだろ。
彼は一粒の涙も流さずにひたすらに私に「ごめんね。」って言ってた。
「何で、貴方が謝るの?」
「悪いのは全て私なのに。」
って彼に言った時にも私は、泣いてた。
そんな私に貴方は、「君は悪くないよ。」
「だから自分を責めないで」って言ってくれた。
貴方は、今どうしてますか?
また、人を好きになれましたか?
私は、雨の降る日には貴方を思い出してます。
そして、その雨の音を聴きながら、幸せだった日々を思い出しています。
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