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私が力一杯窓ガラスを殴ってみるが、鈍い音と拳に響く痛みが残るだけだった。
「――ホントに……割れない……!!」
「閉じ込め……られた……!?」
「んなワケねーだろッ!!なんか……仕掛けがあるだけだろ……。昇降口や屋上とかなら出れるだろうし……」
カイが発した一言に、私は少なからず救われた気がした。
そうだ……まだ可能性はあるんだ。外に出られる可能性が――。
そんな私達の淡い希望は
……キャハハハ……アハハハッ……
この声の主に、儚く崩れ去ることになる。
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