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〈逃げないで……!〉
柳原と東雲が教室を出た瞬間、ドアが勢いよく閉められた。
「な……に!?」
山吹がドアを引こうとするも、ガッチリと固定されているようで動かなかった。
「――……っ!!……アイツらは逃げれたようだな……」
〈待って……〉
〈一緒に……遊びましょ……?〉
山吹はゆっくりと深呼吸をする。そしてニヤリと笑顔を子供達にみせた。
「……いいじゃねぇか……。鬼ごっこでもしようじゃん?」
青白く光る子供達は、お互い顔を見合ってキャッキャッ喜ぶと、血が溢れるその口から言葉を発した。
〈アハハハッ……!じゃあ、お兄ちゃん、私たちが鬼になるからね……!!〉
「おうよ……!!」
時間を……稼いでやる!
せめてアイツらが遠くに行けるくらいの時間を……!!
〈鬼ごっこ……始め♪〉
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