当日

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「アユ先生、みんな俺らのクラスに?」 「ええ、居るわ。みんな、アナタの事を心配していたわよ」 俺はニッと笑って、頭をクシャクシャッと荒く拭いた。長めに伸ばした黒髪のせいで、なかなか乾かすことが出来なかった。 俺と先生は2の3の教室の前で歩みを止めた。俺たちは毎日このクラスで授業を受けているのだ。 まだ新しい校舎は、毎日の清掃により、その輝きを保ちつつある。 「芳野くんが綺麗好きなおかげで助かるよ~、毎日ピカピカで気持ちが良いもん」 「……ありがとうございます」 別に綺麗好きな訳ではない。しなければならないことを投げ出すと何故か残る、モヤモヤが嫌いなだけだ。と一人で心の中で言った。 その時、外が眩く光り、激しい轟音と地響きを響かせた。 「うわっ!」 「きゃ…ッ!凄い雷……うーん、これ……直ぐに止む雨かしら?」 「…ッ先生、早く中に入りましょうよ」 先生が頷くのを確認すると、俺は2の3の教室の扉を開けた。  
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