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数時間後
「早く漕げ。オマエ漕ぐの遅い。もう月が出てきたぞ」
ミョウインがそう言ってきたので月のほうを見た。
「もうこんな時間かぁ。まだまだ島が点にしか見えないじゃん。腹減ったしもうキツイぃぃぃ」
「ならケンタンをだしたらいい」
「ケンタン?ケンタンって何?」
「出したらわかる。召喚書の2ページ目だ。」
俺は召喚書の中の2ページ目を開くと呪文を唱えた。
ブツブツフヅよし
「ケンタン」
本が光りだしケンタンが現れた。
これがケンタン?ちょっと人間ぽいぞぉぉぉぉ。
そこに現れたのはとてもゴツくて眉毛が濃く背の低い少しゴリラみたいなやつだった。
「お前背低ぅぅぅ!!!」
俺はそう叫んだ。
「俺は高い高い高い高い高い高い高い高い高い高い高い高い高い」
とケンタンは顔を近づけて言って来た。
「わ、わかったわかったお前は高い。もんのすっごく高い」
そう言うとケンタンは満足したのか顔を離すとなんで呼んだのか聞いてきた。
「いやぁあそこまで行きたいんだけど疲れちゃったからお前を呼んだんだじぇ。だからあそこまで漕いでくれぇぇぇぇえええ!!」
そう叫ぶとケンタンはわかったといって猛スピードで漕ぎ出した。
「な、はやウィィィィ、はやウィィィィ」
そんなことを叫んでいるといきなり意識が飛びそうになった。
「な、なんだ?意識が」
「多分それは魔力の使いすぎだな。その召喚書はとても魔力を使うんだ。始めて使うにしては上出来だ。でもその状態で召喚し続けると死ぬから気をつ………」
そうミョウインが言ったが最後のほうは聞き取ることができずに俺は意識を失った。
俺が意識を覚ましたのは島にちょうど着いたときだった。
「イテテ、頭痛い。つうか島に着いてるし」
「今着いたところだ早く降りろ」
「わりぃわりぃ。それとケンタンナイス!あんがとな!」
「別にたいしたことはしていない。召喚されたんだから当たり前のことをしたまでだ」
そう筋肉を見せびらかしながら言った。
「筋肉は見せびらかさないでいいから。それより召喚したらどうやって戻すの?」
俺はミョウインに聞いた。
「言ってなかったな。close booKといえば戻るぞ」
俺はそれを聞いてclose bookと唱えると本が光りだしケンタンは本に帰っていった。
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