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「痛っ!!マジ本気で殺しに来やがったよ」
左肩に刺さっている凍りの刃を抜き捨てながら後ろを振り向くとそこには数十本の凍りの刃がむかってきていたのだった。
俺はむかってきた凍りの刃を避けながら凍りの刃を一本掴み今度はそれを使って凍りの刃を叩き落とした。
全て避けラシャラの首筋に刃をむけて止めた。
「はぁはぁはぁ。お前マジで俺を殺すきか」
「本気でやらないと意味ないじゃない。でもまさか『ソードレイズ』を避けるなんて思ってもみなかったわ」
「いやいや、避けなきゃ死んでるから」
「ちょっと肩見せてもらうわね。うわぁ、おもいっきり深く刺さったんだね。これでよく動けたわね。まぁ今から治すから動かないでね」
ラシャラは呪文を唱えると『ヒール』と言い右手を俺の傷口に近づけた。
すると傷口はゆっくりとだが治っていった。
「なにこの暖かさ。なんか気持ちいいな」
「はい。終わり。傷は治ったわよ。お礼は?」
「痛くない。全然痛くない。ありがとう」
ラシャラの顔を見て言った。しかし闘ってるときは集中しているので緊張しなかったが集中力がきれ女の子だったと気づくと恥ずかしさのあまり俯いた。
「それと今から私とあなたはパートナーだからね。これからよろしくぅ」
「は、はい。よ、よろしくお、お願いします」
「じゃあ今日はもう遅いし町に戻って宿を探しましょう」
俺はミョウインを頭に乗せ俯きながら頷いた。
「ちょっとさっきから下ばっか見てるけど大丈夫?」
「違うぜ。コイツは女の子の前になると恥ずかしくて緊張するんだよ。まぁ次から話すときは俺がりょうすけに聞いて話す」
俺の頭の上からミョウインがそう言った。
「そ、そうなんだ。ちょっと気持ち悪いけど我慢するわ」
「だ、誰が気持ち悪いだ。りょうすけはただ女の子の前になると緊張して話せなくなるだけだ」
「それが気持ち悪い。いまどきその歳で女の子と話せないやつなんていないから」
「そう言われてみればそうだな。いまどき話せないなんてやっぱり気持ち悪いぞ。」
「そうでしょ!やっぱり気持ち悪いよね?」
「気持ち悪いな。ホントに気持ち悪い」
あの~二人とも俺におもいっきり聞こえてるんだけど。
涙目になり悲しむが二人は気づいてくれないのだった。
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