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俺は自分の耳を疑った。
え?な、なに?110歳?いやまさかな、聞きま違えだよねぇ。だってこんなに可愛いくて幼くてロリロリなのに110歳なわけないよな。
「ゴメンゴメン。110歳って聞き間違えた。何歳なの?」
「110歳で会ってるよ。ミルはキャットフェアリーだから歳はとっても幼いままなの」
よく見ればネコの耳にしっぽまでついているのに気がついた。
「110歳なのぉ?それに耳としっぽがついてるよ。俺の中では言葉の最後にニャがつくと思ってたんだけどホントはつかないのかぁぁ」
「ミルは王女だから言わないけど他のキャットフェアリーはニャがつくよ」
「そうなのかぁ。まぁいいや。それよりミルは早くお家に帰らないと。ここは危ないよ」
「いやだぁ。お家に帰りたくない。それよりあなたの名前は?」
「言うの忘れてた。俺は有仲泰志って名前だよ」
「じゃあミル今からたいしといっしょにいる」
「ダメだよ。お家の人が心配するよ。早く帰ろ。俺が一緒に行ってあげるから」
そんなことを話していると、いきなり後ろから話しかけられた。
「ワシからもお願いします。その娘をつれて行ってあげてください」
「王様、どうしてここに?」
「お前がいなくなったから探してたんじゃ。それよりその娘をつれて行ってあげてください。その娘はまだ生まれたばかりのころに父と母が死んでいない。いつも一人で誰とも話さないでいるのです。しかしあなた様には話しかけた。キャットフェアリーの王からのお願いじゃ」
「いやでも……わかりました。そこまで言うならミルと一緒にいましょう」
「ありがとうございます。その娘はちゃんと役に立ちます」
「ヤッター。たいしといっしょたいしといっしょ」
「元気での。ミル」
「王様もね」
そう言って俺とミルはその場を離れた。
それからなぜかミルと一緒にいることになったのだった。
なんか展開早すぎだろぉ!とか思ったがミルの可愛い笑顔を見ると気にしないでいいだろぉと思ってしまう俺だった。
俺はミルを肩車して一緒に城に帰ることにした。
城に帰ると王様にこのことを話した。
「そうなのか。それじゃあその娘はおヌシの娘になったのじゃな」
「な、なんでそうなるんですか?」
「その娘は家族がおらん。ならおヌシが家族になってやるのもじゃ。その娘のために」
「そうですか。わかりました。ミルのために俺はミルと家族になります」
それから俺とミルは家族になったのだった。
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