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序章
「お母さん!遊びに行ってくるね!」
そう言って家を飛び出した僕は、何故か迷うことなく“始まりの森”に向かっていた。
“始まりの森”
あの森はそう呼ばれている。
すべての生命の生まれた場所。
どこにでもある普通のお伽話だ。
皆そう言ってた。
「あの話は嘘だ」と。
…でも、誰も森に行きたがらなかった。
何かに怯えるように、震えながら皆同じ言葉を言っていた。
“化け物”
「そんなのいる訳ないよ。皆夢でも見たんだ。」
その時まで、僕はそう思ってたんだ。
けど、あの日僕は…
『……誰?』
この国では珍しい金髪の少女に出会った。
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