勝負

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「ホウ。ソコマデワカッテオッタカ。 ニンゲンニシテハナカナカのモノダ。」 「はっ! あんたの頭が悪かっただけだろ?」 ここぞとばかりに江成くんは挑発しまくる。 実際、超怖いんだけど… 何で、今日… こんなに俺んちで 恐怖2連発しなくちゃならないんだよ… 「デワ、ワタシガココヘキタリユウモワカルカ?」 ここへ来た理由? 何…言ってんだ? 「…それを聞くって事は… 殺しにきたって理由だけじゃなさそうだな。 さっきも助けたし…」 殺しにきた訳じゃない…? じゃあ、一体…何をしに… 「イカニモ。 ダガヒトツダケゴヘイガアル。 ベツニタスケタワケデワナイ。 ワタシジシン、ジャマダトオモッタマデダ。」 「邪魔? 口裂け女がか…?」 「ソウダ。 アノオンナノジャクテンワオマエタチガオシエテクレタカラナ。 ソレデオイハラッタマデダ。」 「おいおい… 盗み聞きしてたのかよ…」 「ソウダ。 オマエタチガワタシタチノコトヲドレダケシッテイルノカシラベルヒツヨウガアッタカラナ。」 「でも… どこに隠れて…」 「ソンナコトモワカラナイノカ? ニンゲン。 ワタシノノウリョクワ ワカッテイルハズダロウ?」 能力…? 「化ける力の事か?」 「ソウダ。 ワタシワ、コノクウキニバケ、キサマタチカラジョウホウヲエタ。」 空気に…化ける!? だと!? ひきょくせぇ… 「だが、邪魔が入ってしまった。」 江成くんは話を続けさせようと、言葉を接続させた。 「ソウダ。 オマエタチノキオクヲサグリ、コノイエニデテトウゼンノジンブツヲトウエイシタ。」 「まてまて!」 「記憶を探り…!?」 「あんたの能力は化ける力だけじゃないのか!?」 各々、驚きを隠せなかった。 いや…まず第一に… こいつの力が未知数なのだ。 それに、あの口裂け女撃退の応用力… もしかしたら… 江成くん以上の思考… 頭を使う怪談… それが 二ノ宮金治郎像か… 「チガウ。 キオクヲサグルノウリョクワ ワタシデワナイ。 モウイッタイ。 ココニキテイル。」 『!!!!!!』 もう…一体… だと!?
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