恐怖

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…何から理解すればいい? どうすればいいんだ…? この状況… 恐い… 恐い… 恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い… そう思っている間にも、その影はドアに近付く。 「おぃ! 隠れるぞっ!」 江成くんが小声で言う。 「隠れるったって… どうせ見つかるだろ!?」 「そぅだよ! それより、逃げた方がいいよ!」 俺に引き続き、珠季も江成くんの案に反対した。 「いや… 口裂け女は、100メートル3秒で走るって、本で見たことがある… だから… 逃げても捕まるだろう…」 嘘だろ…!? ありえねぇよ… それ… は、はは… さすがに都市伝説様ですか…! 「分かったら、早く隠れるぞ!」 影を見ると、いつの間にかドアの前まで来ていた。 そして… ガラッ …ドアは開いた。 あ…あぶねぇ… 間一髪だった。 俺は、掃除用具入れの後ろに隠れていた。 他の奴も、何とか隠れる事が出来たようで、今の教室は一見誰もいない様に見える。 だが、そいつは… ピシャ 扉を閉め、 中へ入ってきた。 確証はない。 本当に口裂け女だという確証は、どこにもない… だから、もしかしたら… 誰か他の生徒が忘れ物を取りに来ただけかもしれない… 俺は、そっと… 掃除用具入れより顔を出し、確認しようとした。 その時だった… 「アヒヒヒッ イナイ…イナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイイナイ… イナイッ!! ドーコニイッタノカナァ… アヒヒッへッ ウ~ン? ハハハハ…」 恐ろしい… 人間の声とは思えない声…! 嫌だ…! お願いだ… 帰れ… 帰ってくれ… 俺の願いが通じたのか、そいつは教室のドアを開け出ようとしているようだ… ふぅ… 安堵のため息をついた、その時… ガタッ さっきの影が出した音じゃない… ましてや俺でもない… 誰かが…ミスった!? 「ミツケタ」
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