恐怖

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『二ノ宮金次郎象!? んなもんどこで…』 『この学校内だよ… どうやら俺たちは深くツッコミすぎたらしい…』 『……だったら、さっき糸賀だと思って喋ってた奴は一体…何だったんだ?』 『多分…怪談系の何かだとは思う…』 『だけど、都市伝説もそうだけど怪談に出てくる奴で人に化けれるのっている?』 確かに、珠季の言う通りだった。 俺も、そんなのは聞いた事がない。 少なくとも、メジャーな奴ではないだろう… と、思っていた時だった。 『いや… 人に化けれるの…いる…』 そう言ったのは、橋下だった。 『それは…?』 『二ノ宮金次郎象…』 聞いて、あっとしたね… とゆうか… 二ノ宮金次郎象って、一体どんな悪さするんだ…? 所詮、怪談。 あまり、殺すとかは聞かない。 一体… 『…てかさ。思ったんだけど…』 『ん?どしたん? 江成くん』 と、珠季が反応した瞬間、扉が開き、「何で、お前ら聞いてんだよ!」と言いながら江成くんは出てきた。 「うおっ!!」 正直、今日一番驚いたかもしれない。 のび太なんか、心臓が飛び出しそうだ。 「い、いやぁ… はは…何でだろうね?」 俺は言い訳にならない言い訳をした。 「はぁ…ったく… まぁ、いいや… 教室入りな。」 そう言って、江成くんは指でクイクイと俺たちを呼んだ。 「んじゃあ、俺と橋下と珠季は怪談の事を調べる。 んで、針川とのび太は都市伝説。 糸賀は、ベンチ。 おーけー?」 『オッケー!』 一同、不満なしの賛成だった。 …たった一人を除いて。 「ちょいまてやっ! 何で俺がベンチ!? てか、どこのベンチ!?」 「え?ヴォルガーナだけど…?」 江成くんの言葉に皆頷く。 「はぁ!? 嫌だし…てか… 何で俺入ってんの!?」 「いや…お前だけ無傷って何かむかつくじゃん…」 江成くんは本音を言ってしまった。 「いや、知らねぇよ!」 なんやかんやで、糸賀はベンチ兼雑用係(パシリ)となった。 「んじゃ、今日はこれで解散! また、メールするわ!」 そして、長い長い今日一日が終わった…はずがない。 それが起こったのは帰り道… 俺一人だった…
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