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なんと言ってもやはり、今日は始業式。
知らない奴らの多いクラスへ放り込まれるかもしれないので、身支度位しっかりとしておきたい。
イメチェンなども魔がさして考えていたが、やはり無理な冒険はしないに限る。
第一、妹に先に洗面台を占拠されてしまってはそれにかける時間も無いだろう。
制服を取りに自分の部屋に向かうことにする。
起きてくる際にまとめて持ってくればいいものを、なぜか今日は忘れてしまった。
着替えを済ませ、下に降りると丁度妹が出てきたところだった。
さっきまでボサボサとまでは言わないが、おろしていた髪を一つにまとめ、結い上げている。
俗に言うポニーテールと言う奴だ。
「なにじろじろ見てんのよ」
「着替える前に髪を触る愚かな妹を哀れんでいただけさ」
「えっ?ぁ、ぁ、あー!」
悲しきかな、しっかりものと思われがちな我が妹は詰めが甘くどこか抜けているおばかさんだ。
「何で教えてくれなかったのよ!」
「知るか!呪うなら愚行を犯した自分を呪え!逆恨みはやめろ!」
「むぐぐ・・・・・・!」
恨みを含んだ視線を背中に受けながら髪をセットするべく洗面台へ。
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