第一章 出会い
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ヤツは、千人を超える処女の魂を喰らった妖怪だ。 封印の力が薄れても、動けないほど魔力が弱まっていたというのに。 なぜ、ヤツは動いている? 金色に光る、つり上がった細い瞳と目が合った。 ――――まずい! そう思った時には遅かった。 少女は、暗示にかかって走り出している。 くそっ。と歯噛みをした。 青年は、脱兎の如く走り去った少女の後姿を追った――――。
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