余命3ヶ月

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待つこと約5分。 「おう冬坊、この腐ったホモ学園によく帰ってきたな」 そんな言葉と共に開いた門の向こうから東さん、こと東崎 進さんがのっしのしとまるで熊かライオンみたいな足取りで俺の前へとやってきた。 「えへ~ホモは嫌だけど東さん好きだから帰ってきちゃいましたぁ~ただいまっす!」 「ほう、そんなに掘られたいなら仕方ないから掘ってやろうか?」 「いやん、こんな細くてびょ~きがちな俺の上に東さんみたいな人乗っかったら、俺見事に複雑骨折になっちゃうよっ☆てか東さんも確かノンケでしょ?変な事言うとキララちゃんに言いつけちゃうぜっ?」 キララちゃんとは東さんの溺愛するかわいいかわいい愛娘ちゃんだ。 ノンケ仲間である俺が遊びに行くと必ずといっていいほど写真を見せびらかしてくるので、もう顔や体つきやらキララちゃんが好きなおもちゃや色なんかも覚えてしまった。 「お前、それしたら服ひんむいて親衛隊の中に放置すんぞ?」 「こわっ!やめてぇ~俺のキレイな体が汚されちゃうじゃないっ」 ニヤリと返す東さんの笑えない冗談に俺は苦笑を返しながら東さんが乗ってきた生徒送迎車に向かって歩き出し、東さんは俺より大きな歩幅でゆっくりのっしりまた歩きだし俺の座る後部座席の戸を開いて俺を促した。  
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