4章

7/26

798人が本棚に入れています
本棚に追加
/254ページ
紗羅は涙を堪えながら、部屋を出た。 ――…もぅ嫌だよ…失いたくないんだ… ヒュゥゥ――… 荒々しい風が吹いた… まるで紗羅の心を表すかのようだった。 どうして…?どうして女将さんが、雲衣が斬られなきゃならない? どうして私は女将さんたちの側にいなかったっ! 誰が雲衣を殺したっ! 誰が女将さんを斬ったんだ! ポツッポツッ――ザァァ ふと気付くと激しい雨が降っていた。 『…タイミング良く降るんだから…っ――ゔぅっ』
/254ページ

最初のコメントを投稿しよう!

798人が本棚に入れています
本棚に追加