4章

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ガラッ 『帰るの遅くなっちゃった』 紗羅が遊女たちに頭を下げた。 「風羅姉はん……うちらここ守れんかった…」 「雲衣姉はんは……うっ…くっう…うちらを守って…」 『雲衣はあんたらを、園屋を守りたかったんよ…みんな、自分を責めるんは間違いや…責める暇があったら……雲衣をちゃんとうめてやらな……』 紗羅は泣きながら遊女たちに指示をした。 「姐はん……これからどうしはりますん?」 『今日はとりあえずお店はお休みにする。 皆がそんなしけた面しとどうなりますんかぇ? 女将さんが帰って来たときに、あちきらがこんなんじゃ悲しはりますやろ? やから…女将さんが帰ってこれるように、あちきらはいつもどうりに明るく笑顔でなければあきまえんよ?』 「そうや!わっちらがこんなやったら、女将さんが帰ってきたとき悲しむさかい!」 「うちらで力あわせて頑張らないけまへんよ!」 遊女たちは紗羅の言葉で元気がでたのか、協力しはじめた。 『早く帰ってきてくださいよ?女将さん』 紗羅は誰にも聞こえないようにボソッと呟いた。
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