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「……ぅ」
それから、数時間後、華紅夜の意識が戻る。
(あたし…いきて…る…?)
そして自分の手を慎重に腹部へと向かわせ、到着する。
(?)
腹部に刺した時の傷が何処にも無いように感じ、起き上がると、腹部に刺し傷は何処にもなかった。
「なんで……」
何が起きたのかも分からず、混乱する華紅夜は保健室のベットから起き上がり、先生を呼ぼうと立ち上がった。
「先生が…いない」
普段ならいる保健室の先生が何処にもいなかった。
外にいるのだろうか?
そう思い保健室から出た。
一*一*一*一
あれから数分、保健室の先生は何処にも見当たらず、自分以外の人間がこの高校内に何処にもいなかった。
「みんなー!」
教室
職員室
理科室
音楽室等一一。
全校舎内の教室、何処を探しても人がいなかった。
そして、華紅夜が最後に辿り着いたのは体育館だった。
「……はぁ」
探し疲れ、床に座り込んだ。
「どうなってるの…」
そう天井に話しかけた、その時だった。
「探してもムダだ」
「!!」
あの低い声が聞こえ、華紅夜の表情が変わり立ち上がった。
「神夜!!」
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