失われる日常

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教壇に神夜が赤い鞘に入った刀の先を肩で叩いている姿で発見した。 「…ッ」 「ハッハッハッハッハッハッ!相変わらずおもしれぇよな!!お前ってさァ!!」 「あなた…一体なんなの」 「一体なんなの……だってよ!!くはははは!!」 「答えて!!」 馬鹿にして笑う神夜に対し苛立ちを見せる華紅夜。 「…教えねぇ~よ!たーこ」 「馬鹿にしないで!!」 「そう怒るなよ!ちゃんと話すからよ」 それを聞いた華紅夜は黙って話を聞く体制に入る。 「んで、お前はなんでこの校舎から生徒や先生が居なくなったのか…分かんねぇんだよな?」 「そうよ」 「ふーん」 興味なさげに返事をすると、神夜は刀を抜く。 「じゃあ、出してあげる」 刀を刺すと、陣が現れ、先程までいなかった生徒や先生達が姿が現れた。 「!!…どういう……意味」 辺りを見回し驚く華紅夜の目の前に友達を発見した。 「陸麗!」 名を叫んで肩を叩こうとした時だった。 スッ一一。 「えっ…」 友達に触れようと伸ばした手がをすっと通り抜ける。 「俺の刀の中には…妖術が入っている」 「よう、じゅつ…?」 また分からない言葉が出て、華紅夜は眉を寄せる。 「これが見えるか?」 頭が混乱している華紅夜に神夜は刀の鍔から上にある札のような赤い模様に人差し指を向ける。 「この中に札が入っていて、取り出す事が可能なんだ」 そう言うと神夜は次に刀のその模様の中に手を入れ札を出す。 「これが通常状態だ お前なら分かるよな?この札が無い状態で人を刺したり切ったらお前でも血ィ流して死ぬ、んで…」 そして、その札を翳すと、再び刀の中へと入っていった。 「この札を入れたらおもしれぇ事に、普通の人間なら刺したり切ったりして死んじまうが ある特殊な血を受け継いだ者だけが刺し傷が無くて死なずにすむって訳だ」 「!!」 「しかしお前は本当におもしれぇよ!! 血ィ流した時は驚いたが、まさか…… 今までため込んでいた現代人の血を吐き出していたとはな!」
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