失われる日常

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「何を…言ってるの…」 華紅夜は驚きと絶望の表情になり目を見開く。 そして神夜は刀を抜き、陣が消えると人の姿も消えた。 「あ…もう一つ言うの忘れてた これは元々特殊な血を受け継いだ者は殺せねェ仕組みになってんだ」 神夜は刀の中に手を入れ再びその札を出し、華紅夜に見せつける。 「目的はその札の持ち主を探す事、見つかったら、刺した後判明した時点でその札の効果は無くなる…それもたった一人……」 札を華紅夜の方に向けた後、札に書かれた文字が赤く光り出す。 「それが お前だよ!華紅夜!!」 「!!」 フッ一一 すると驚く華紅夜の前に大男が跪いた状態で現れた。 それに気付いた神夜は札を投げ捨てた。 「おお…来たか」 「だ…だれ…」 突如現れた大男に華紅夜は恐怖に怯え後ろに退く。 「あれ?分かんねェか?まぁ、この格好だから分かんねェか…」 大男は立ち上がると、ゆっくり顔を上げた。 「…ッ!!!」 その顔を見た華紅夜は声を引きつるほどに驚いた。 何故なら、目の前にいたのは一一。 「鉄…心…」
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