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「……」
「神夜殿?如何なさいました?」
椅子に座り彼が目をつぶっている事が気配で分かった鉄心は心配になり、神夜に問い掛ける。
「ああ…お前か」
「身体の具合がよろしくないのですか?」
「いや…」
「では何故…」
「少し…力を探ってた」
「!!」
その事を聞いた鉄心は目を見開く。
「華紅夜の事…ですか?」
「ああ…
残念な事に、あの女
力がまだ残ってやがる…」
「……
記憶をなくしていただけ…そう言うことか…」
鉄心の表情が険しくなり、ギュッと拳を強く握る。
「なにビビってんだ?鉄心
俺が、奴の記憶が戻る前に殺れば良いだけの話だろ?」
「!…そう、ですね……」
神夜が立ち上がり、暫く歩き、大きな円が描かれた所の真ん中で足を止まると、刀を突き刺す。
すると、「太陰太極図」型の円が現れた。
「行くぞ」
「はっ…」
その円中にいた二人は、光の中へと消えていった。
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