失われる日常

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白いTシャツに単パン、黒髪の少女は頭をわしわしとゆっくり上下に掻いた。 ベットから足を出し床に付け立ち上がるとカーテンを開ける。 澄み切った青い空から太陽が窓から差し込んだ。 新学期を迎えた春に比べ、眩しさはかなり増し、もう夏だと改めて感じた彼女は手で光を遮る。 「華紅夜ー!」 一階から自分の名前を呼ぶ声が聞こえて来た。 母親だ。 多分起こしに来たのだろう。 「…もう起きてるのに」 少しうっとうしく呟いた後、華紅夜と呼ばれた少女は一階へと向かった。
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