ほし

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必死に手を伸ばした いつか、届くように 必死に手を伸ばしたんだ 皆、何で? って、聞いてくる 僕は、答えるんだ 「星になりたい」って そんな、僕を皆は頭の可笑しい奴って言って 僕を嘲笑う 大丈夫 平気 こんなの…慣れてる そう、言い聞かせて また、手を伸ばした 暗い青色に染まった空に浮かぶ小さな星 キラキラと、輝いている 必死に…生きているんだ だから、僕も必死に手を伸ばす 星になりたい そう、思ったのは早かった 早く早く… 焦る気持ちを抑え切れずに、手を伸ばす お母さんが、いつか言っていた言葉を思い出す 「人はいつか、星になって愛しい人を見守るの」 白いベットの上で母さんは微笑んだ 「僕も…星になれる?」 そう、聞いた幼かった僕 母さんは、僕の頭を撫でていった 「まだまだ、先だけど…いつか、貴方も星になるわ…きっと、綺麗な…一番星に」 最期の言葉 母さんが、愛した 一番星に、なりたいと…思った 母さん 聞こえますか? 見えますか? 僕はまだ、星にはなれないけど…いつか、また…母さんの愛した一番星になって… 母さんに会っても良いですか?
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