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こうして私は石を積み始めた。
その石たちは高く高く積み上がり,もう塔が完成しそうだった。
しかし,ついに完成というところで地獄の鬼たちがやって来て,塔を壊していった。
私はもう1度石を積んだ。
しかし,それもまた完成に近くなると,鬼たちによって壊されていくのだ。
それから私は何百回,何千回と石を積んだ。
腕は痺れ,指からは血が滲みだした。
そして私は静かに泣いた。
ごめんなさい,ごめんなさいと呟きながら私はずっと石を積み続けた。
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