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「だから、俺は……なんだよ!」
翌日、ルドカの酒場にて。
俺は、不思議そうに首を傾げているエダナやリュウドに自分の名前を名乗り直していた。
リュウドはともかく……エダナとは親子同然の中なのに今更なぜと思われるかもしれないが、今の俺がクロトシア・アムスだとはさすがのエダナも気づいてくれなかったからだ。
変化しなかった服も、女の顔と体にあれはまずいと思って適当に入った服屋で買った服に着替えている。
“天女の涙杯”に汲んだ泉の水を酒場の奴らにかけてすぐに、エダナ達に話しかけたから……かれこれ二十分は経っている。
だが、未だに俺は自分がクロトシア・アムスであることを名乗りきれていない。
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