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骨にまで染み入るような
胸が焦げ付くような
そうまでして
そんなにまでして
俺は繋ぎ止める
掌で小さくなって消えていった魂を
報われなかった女を
一瞬の幻を
真実流された血の温みを
見失いかけた過去を
もう つかめない死者達の手を
小さな忠誠を
切り裂かれた 虫けらと呼ばれる子供たちを
こんなにも愛している
人生の犠牲に弄ばれ
迷いながら駆け抜ける時代を
その陳腐なメランコリィを
駄唾すべき 怠惰と快楽を
たった今鏡に写る
泥まみれの偽善面を
それでも俺は 愛している
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