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桜が舞い散る3月のある日、とある学校の卒業式が行われていた。
卒業式…もうこれを逃しては、二度と好きな人に会うことが出来なくなる…そんなおもいに駆られて告白する男女がいる。
そしてその衝動に駆られて告白する少年がいた。
「ごめんなさい。私好きな人がいるの」
少年を襲ったのは無常な一言。
もはや神にもどうしようもない返事、自分はそんな価値しかないのか…と絶望する。
「で、でも…!」
少年は食い下がる、このまま此処で別れてしまったら彼女には会えないかもしれない。
「それじゃ」
そう言って少女は足早に去っていく。
取り残された少年はただ小さくなっていく少女の背中を見つめるしかない。
中三の卒業式 春
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