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キィン
再び刀を弾き、距離を置く政宗と緋真。
と
「……終わり」
急にそう告げ、刀を収める緋真。
政宗はまだ物足りない、という顔をしたが、緋真に睨まれて渋々刀を収める。
そして、
「小十郎、そこにいるんだろ?」
近くの茂みに向けて声をかけると、小十郎が姿を現した。
「お疲れ様です。政宗様、緋真様」
「おう」「うん」
息ひとつ切らしていない政宗は乱れた着流しを整えて緋真を見た。
「……sexyな格好してるな 緋真」
「………へ?」
怪訝そうな顔をしながら、トントンと胸を叩く政宗につられ、視線を下ろす。
「きゃあぁぁぁぁっ!!」
竹林で休んでいた鳥たちが悲鳴に驚いて慌てて飛び立っていっちゃいましたよ。
ま 悲鳴をあげるのもしょうがない。
緋真の今の服装は、淡い水色の着流し(みたいなヤツ ちゃんと女物)に白の羽織なのだが……前がはだけていて、白い素肌がおもいっきり見えています♪
小十郎はちゃんと視線を逸らしてますよ。
紳士ですから、視界に入らないようにしてます(笑)
後ろを向き慌てて前を合わせ直した緋真の顔は、これ以上ないくらいに真っ赤に染まっていた。
「政宗ぇ……」
涙目で見上げる緋真の頭をポンポンと叩く。
「今言わねぇと城に着くまでずっと気づかないだろ?」
お前は昔っからそうだよな、と呟いたあと、
「戻るぞ。小十郎」
そう声をかけ、緋真の手を引いて城に向かって歩き出した。
というか、お2人とも羽織をしたまま遊んで(?)いたんですね。
激しい動きをしながら羽織を落とさないのはスゴいですねぇ。
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