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城に戻る道中
「政宗様」
「An?なんだよ 小十郎」
いまだに真っ赤な顔をして俯いてる緋真の手を引いて、先頭をスタスタと歩く主を見る小十郎の目にはほんの少しだけ、怒りの色が見えた。
「先程の緋真様との乱闘 どういうことですか?」
驚いたように足を止め、振り返る政宗。
「緋真から何も聞いてないのか?」
「欠片ほども」
「…………」
俯く緋真に目を向け、ため息をつく政宗。
「じゃあ、なんでstopさせようとしなかったんだ?」
「緋真様が、"後で政宗が説明するから、今は手出ししないで"と仰っていたので」
「………ひ~さ~な~?」
「政宗が説明してくれるんじゃなかったの?」
悪びれたようすもなく、首をかしげる緋真。
「あのな「政宗様」………なんだよ……」
「理由をお聞かせ願いませんか」
にっこりと笑ってはいるが、それが逆に恐ろしい。
返答次第では、容赦しないだろう。
「わかったわかった!
話すからそうgetangryするな!!」
とりあえず主に向けて殺気を放つ重臣を宥める政宗。
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