ローダンセ

契約

夏の暑い日。
木の枝の上に座り、時たまながれる風に目を細めている少女。否、悪魔が一人。

「魂を集める。か…」

先ほどまで魔神と話していた会話が彼女の頭をよぎった。

彼女にはある願いがある。
自分の力では、どうすることも出来ない願いが。

そこで、魔の力を一番多く持っている“魔神”と契約をした。
その契約は、彼女の願いを叶える代わりに人間の魂を集めるこということだった。

魂を集める時のルールはひとつ。
ターゲットとなる人間の願いを叶えることだ。

そして、人間界に来た今、どうやってターゲットとなる人間を見つけるか、彼女は悩んでいた。