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もう一度、夢を見よう。 泣いても叫んでも逃げ出すことは出来ない暗くこの孤独な世界から
私の願いを、悲しみを、きっと届けよう。
辿り着くならまだ青く、若い星がいい。
霧のような空が広がる海には小さな島が浮かび、私はその砂浜で一人踊り続けるの。
長い、長い、一人の時間を。
春が来るなら春雨を浴び、夏が来るなら時雨を浴びる。
太陽があるなら美しい朝に感謝し、月が昇るならその月を愛でよう。
私の贖罪の旅は、
霧が晴れた時にきっと終わる」
彼女の故郷が滅んだずっと後、太陽系が乱れて月の軌道がそれはじめた頃、
機能が停止して浮遊するようになっていたカプセルは一つの隕石と衝突し、青い星に到着した。
凍りついた体も悲しみも苦痛も、新たな星に落下して、ついに彼女は星の女王となりました。
了
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