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俺は知り合いを見つけた。 首根っこまで伸びた漆黒の髪。赤と白をバランスよく使った動きやすそうな格好。 そして何より背中に装備している長槍。 後ろ姿だけで分かる。 「おーい!幸村ぁ!」 俺の声に反応して振り向くあいつ。 俺に気付き近寄ってくる。 「おお!前田殿!」 俺が幸村と呼んだこいつは【真田幸村】。 依頼されて武田軍に来たときに仲良くなった。 顔も良いし、人当たりも良い。 そして何より強い。 下手すりゃ俺より強い。 「久しぶりだな!幸村!」 「前田殿こそ元気でしたか? 上杉との戦はどうでした?」 俺は上杉軍との戦での損害や兼続の事を簡単に話した。 幸村は終始感心しきっていた。
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