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「何をしておる前田。
早く言わぬか」
額から冷や汗が吹き出る。
これは予想外だ。
確かにこの場で1人だけ言わないってのも可笑しな話だ。
だが、言えない。
言いたくない。
だってこの中で一番低いんだぞ!?
言えるわけがない!
「前田、早く言わぬか」
信玄公・・・
いや!
俺は絶対言わない!
「前田殿、私も知りたいです」
幸村まで・・・
分かったよ!
言えば良いんだろ!
俺は心を決めた。
これ以上皆の視線に耐えられないからな。
「えーと、
俺はですね・・・
36位です・・・」
言っちゃったよ・・・
これで笑い者確定だな。
「合格じゃ。
前田、お主はこれからしばらく武田で働いてくれ」
俺は耳を疑った。
蔑む訳でもなく、笑う訳でもなく、信玄公は俺を認めてくれた。
よし、信玄公の言う通りしばらくここで働くか!
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