【 幼稚な前髪 】 -流架-

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俺は当然、抗議した。 勝手にこだわりを弄られるなんて、許せるはずがない。 でも、たまたま通りかかった碧がこのブサイクな前髪を気に入ったらしく、笑顔で話し掛けてくれたものだから、外す訳にはいかなくなってしまったのだ。 碧と一緒にいた正義は呆れていたようだったけど。 ついでに言うと、視野が明るくなって動きやすくもなった。 おかげで一日にこなせる仕事の量も、少しだけど増えた。 だから結果的にはこれで良かったのかもしれないけど、この変な髪型のせいで変な癖がついたのも事実。 それなのにその癖を誰よりも一番からかう京は、やっぱり嫌な奴だ。 十二年経った今も、俺は京のそういうところが気に入らない。 .
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