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序:6月28日
運命は、無数の並行になった鎖のような物である。
ヒトはその上を伝って世界の流れという名追い風に流されて生きている。
鎖が絡まればそれは巡り会い。
鎖が錆ればればそれはいずれ砕け散り。
繋がれば、それは運命が重なる。
ヒトはその駆け引きをしながら、白い光を灯す終着点を目指しているのだ。
鎖から離れた時、その持ち主は死ぬし、鎖が絡まった拍子に多数が巻き込まれる事もある。
それがこの世界の在り方。ルール。理。
その鎖は不安定で、例えばたった僅かな時間、小さな選択、判断で変わる事もある。
例えそれが、自分が自覚していなかったとしても。
望んでいなかったとしても。
俺は、
こんな事が起こる事は夢にも思わなかったんだ。
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