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柳ヶ瀬の女 1
その日は会社の慰安旅行だった。
バス3台で茨木を出発して、明治村、犬山城、柳ヶ瀬を回り、長良川の鵜飼を見物するというコースだった。
宿泊先は犬山城の近くのホテルだった。
僕は慰安旅行は滅多に行かない。
その理由は旅行に行くのは好きだったが、団体行動が苦手だったからだ。
自分の好きな時に好きな所へ行く、そんな気ままな旅行なら大賛成だった。
しかし、団体となるとそうもいかない。
でも今回は違っていた。
何故なら、今回の旅行は彼女と一緒だったからだ。
僕は旅行に参加することにした。
僕と彼女は同じ職場だった。
僕が上司で、彼女は部下だった。
しかし、年令は彼女の方が上だった。
僕は仕事を教えるうちに、しだいに彼女に惹かれ、彼女も僕のことを好きだと言った。
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