33人が本棚に入れています
本棚に追加
「帰るか。」
冷たい風は体に良くねえ。
俺はゆっくりと足を進ませた。
「なんだ、晋作。散歩でもしてきたのか?」
帰ると桂が門の所に立っていた。
「ああ、天気が良かったからな。」
「そうか、だがあまり出歩かない方が良い。今は、幕府側が俺達を血眼で探している、それにお前痩せてきていないか?」
桂は、心配そうに俺を見つめた。
「気のせいだ。やせ…………ゴホッ…ゴホッ……ゲホッ…。」
「晋作?」
(畜生………何で今、発作が起きるんだよ……。)
最初のコメントを投稿しよう!