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手で必死に口を抑えるが、もう手では隠せないくらいの血を吐いている。
指と指の隙間からは血が伝い、地面にポタリポタリと落ちていく。
「晋作………お前。」
桂が顔を青くしているのが見えた気がしたが、俺はその場に崩れ落ち意識を手放した。
目を覚ました時には、布団に寝かされていた。
「何故黙っていたんだ?」
隣から声がして横を見ると桂が泣きそうな顔で俺の方を見ていた。
「何故、僕に労咳って事を言ってくれなかったんだ?」
「俺は奇兵隊から抜けたくなかったんだ。体が滅びようとも、俺は死ぬまで戦いたい。」
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