一章-EXTRA STORY-【雛鳥-baby bird-】

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「お帰り、拉致監禁の犯人さん」  しかし俺は、それでも冷静に言葉を返した。慣れですね、わかります。慣れたくなんか、なかった。 「それでも私は、やっていない」 「何言ってんの?!」  何故かこの期に及んで否定された件。 「犯人は、ジョニーです」 「何言ってんの?!」  つか、誰!? 「兄さんは死にません、私が食べるから」 「いろんな意味で死んでるわッ!」  守ってすらもらえないんですね、わかります。 「いただきます」 「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」  ―――閑話休題。 「さて、と。兄さん、御小水のお時間ですよー?」  プレなでにゃんからなんとか必死の叫びで純潔を守り、夕食を介護して頂いた途端に、我が家のリトルモンスターが尿瓶片手に笑顔で言い出した。 「断固断るッ」  二日目に限界が達して尿瓶を使用してしまったが、それ以降は食事と水分を必要最低限だけしか口にしないで凌いでいる。だって、一回目の時が羞恥と恐怖でヤバかったんだもの。 「兄さん、早く太くて逞しいのを出してください!」 「断るっつってんだろが! というかンなこと女が言ってんじゃねーし!」  そしてベルトに手を回してんじゃねーし! 「兄さんの聖剣と私の聖杯で新世界を創るんです!」 「創りませんし、ズボンを降ろそうと―――社会の窓にも触れないで!」  アカンッ! なまじ椅子に縛られているせいで身動きとれへん! 両足まで椅子の脚部に縛るとか卑怯です。 「戦争に卑怯も何もないんです!」 「何で自分家で戦争勃発してんの!?」 「恋は闘争、愛は戦争なんです!」 「意味わからない!」
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