とあるぼくらの日常風景

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シーン1 【コスプレ】 アリス「ふと、あの鈍勘兵衛を落とす策で思い付いたのだが」 撫子「それはいったいなんですか!?」 アリス「その前に落ち着け、撫子嬢。というか、興奮しすぎだ」 撫子「兄さんを完全に私のモノにできるのでしたら、悪魔だって利用してやりますから」 アリス「『覚悟はある。僕は戦う』。とでも言いたげだな…」 撫子「いいえ、私の魂は兄さんの物ですから、悪魔になんて差し上げませんよ。ただ、利用できるものには最大限の結果を頂き、最小限の見返りでお帰り願うだけです♪」 アリス「…………そうか。君はある意味で一番人間らしいな」 撫子「はい♪ それで、兄さんを落とす方法とはなんですか、志村生徒会長」 アリス「ふむ。そうあからさまに殺意を込めた視線で笑顔を向けてくるとは……いっそ清々しいではないか。………まぁ、話を戻すが、私が思うに、“コスプレ”とかどうなんだ? 優人氏を落とすならば、“橘 杏子”のコスプレとか」 撫子「あぁ…………それは無理ですね」 アリス「なんと。何故そう思うのだ? 既に既存であったか?」 撫子「はい。私が以前やってみました。結果、酷く怒られてしまいました」 アリス「『怒る』とな?」 撫子「はい、以前……」 優人『ただいまー』 撫子『お帰りなさい、兄さん。お風呂で私と白濁泡プレイですか? 食事で私とドレッシングプレイですか? それともベッドで私を狂わせるほど愛して下さいますか?』 優人「いや、全部却下で。つか、どんな変態だよ俺は!?」 撫子『私の心を兄さん一色になるまで狂わせてくださる御主人様』 優人『おまっ、もう帰れ―――って、それ以前に、なんのマネだコラ』 撫子『本日は、兄さんが好きな橘杏子のコスプレにてお出迎えさせていた―――』 優人『すぐに着替えろ』 撫子『―――はい?』 優人『聞こえなかったのか? すぐに着替えろと言ったんだ』 撫子『何故……でしょうか、兄さん?』 優人『貴様は杏子の事を何も解っちゃない。杏子はなァ…………杏子なんだよッッ!!』 アリス「意味……不明だな」 撫子「はい。ですが、きっと杏子は杏子なのだと、他の誰でもない杏子なのだと言いたかったんだと思います。ちなみに、その後半日掛けてお説教されました…」 アリス「そうか……」
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