メンバーという関係

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「茉淳、聞いて?」 「なんだよ急に…」 二人っきりの楽屋 座るところはたくさんあるのに 俺の隣にきた合庭ちゃん 「僕ね、今回の歌聞いたとき運命感じた」 「運命?」 この曲と出会って運命って… なんで? 「この歌ね、今の僕にピッタリなんだ」 「………」 つまり合庭ちゃんの人生を歌ってる…みたいな? 俺と一緒じゃん 「その人はね、気づいてないみたいなの 僕の気持ち…否、気づいてるのかな?」 「………」 急に合庭ちゃんの恋愛話しかよ 正直聞きたくねー… 「たっくさんアプローチしてんのに甲斐がないし…」 「ふーん…」 聞きたくないから全部聞き流す… 「一緒にイタリアンのお店行ったけど…ずっと僕に質問してくるし」 「何の質問?」 「"彼女いないの?"とか"どんな子がタイプなの?"とか…」 「………」 「一緒にお出掛けしたときも"これからもいいメンバーでいような"って言ったんだよ」 「…メンバー?」 もしかして… 合庭ちゃんはメンバー内の誰かが好きなのか!? 「…いい加減気づいてよ!!」 「…はぁ!?」 「茉淳にアプローチたくさんした!! イタリアン誘った!!お出掛けした!! なのに…茉淳は気づかないんだもん…」 「合庭ちゃん…」 そっか… 俺たちはお互いすれ違ってたんだな 全然気づかなかったよ 俺、自分のことしか考えてなかった… 俺は泣きそうな合庭ちゃんを抱き締めた 「茉淳…好きっ!!」 「俺も合庭ちゃん好きだよ」 *END (称ちゃん、ナイスです) (一件落着だな) (なんか切ないね) 廊下でこそこそ三人組
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