至福の時。

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「わたし、きっと今 妬きもちをやいているんだと思います」 切なく呟いた撫子ちゃん。 そんな顔、初めて見た。 「え……」 居間の方で、誰かに電話をしていた真継君が声をあげた。 なにやらびっくりしていた。 「…ああ、いきなりで面食らった。それはめでたい事じゃないか。分かった。検討してみる」 何かあったのかな? わたしと撫子ちゃんは顔を見合わせた。 「真継君、どうしたの?」 「ああ、レイ子からだ」 野村さん? 最近、会ってないような……。 「レイ子が結婚するそうだ。今、電話があった」 ―――えっ。 「へっ?」 驚いた。
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