二人。

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「――5組の古崎です。この度は推薦ありがとうございます。不束ものですがどうぞ…」 撫子ちゃんはマイクを前に、緊張する様子もなく にこやかに自己紹介の練習をしていた。 その舞台下で、男子生徒たちが群がって 歓声をあげていた。 「あの子もすごいわね」 七美が呟いた。 「1年のアイドルだもん」 撫子ちゃんは自覚がないようだけど、結構人気がある。 うちのクラスでも好きな人 多いもん。 何分か見ている内に、リハーサルは終わった。 撫子ちゃんは、わたし達に気付いて駆け寄ってくれた。
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