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「撫子ちゃん、やっぱりすごいね。ミスコンなんて!」
わたしも大はしゃぎだ。
「よろしかったら、当日も応援に来てくださると嬉しいです。七美さんも」
そうやって穏やかに微笑んだ。
撫子ちゃんも、なんだか楽しそうだし。
「祈里、何やってんだ」
背後から、司に頭を掴まれ わたしはよろめいた。
「つ、司…」
「ビラ貼ったんなら、さっさと教室の方も手伝えよ」
――忘れてた。
「そういう司は?」
「俺は、ここに用があるんだよ」
司は、ちらりと撫子ちゃんに目をやった。
笑い掛けた撫子ちゃんに、司は意味深に顔を逸らす。
「…住川くんも、見に来てくれたんですか?嬉しいです」
「んな訳あるか。俺は、そんな暇ない」
相変わらず刺々しい言い方。
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